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やり方の話

QRコードでアンケートを取る。
紙に載せて、集計するまで。

紙のアンケート用紙を配ると、回収して、読んで、Excelに打ち直す手間がかかります。QRコードにしてしまえば、その手間はなくなります。このページでは、Googleフォームでアンケートを作るところから、QRにして紙に載せ、集計するところまでを順番に書きます。QRの大きさや案内文の書き方、読めない方への備えも入れました。そのうえで最後に、「誰が答えたのか分からない」という、避けて通れない壁について説明します。

最終更新:2026年9月11日 / みちびきworks(ダレヨミ運営)

全体の流れ

やることは4つです。慣れれば、最初のアンケートは30分ほどで作れます。

1. フォームを作るGoogleフォームで質問を並べます。所要10〜20分(手順1
2. QRにするフォームのURLを取り出して、QRコードに変換します。数分(手順2
3. 紙に載せる大きさ・余白・案内文を決めて配置し、必ず試し刷りします(手順3
4. 集計する回答は自動で集まります。グラフもスプレッドシートも自動です(手順4

Googleフォームを例にしていますが、考え方はどのフォーム作成サービスでも同じです。「回答用のURLを手に入れて、それをQRにして、紙に載せる」だけだからです。

手順1 Googleフォームでアンケートを作る

Googleアカウントがあれば、無料で使えます。forms.google.com を開いて「空白のフォーム」から始めます。

タイトル「〇〇についてのアンケート」より、「点検サービスについて、5つだけ教えてください」のように件数を入れるほうが、読んだ人が身構えません
説明文何に使うのか(利用目的)を1〜2行で書きます。プライバシーポリシーがあれば、そのURLもここに置きます
質問の形式「ラジオボタン」(1つ選ぶ)と「チェックボックス」(複数選ぶ)を中心に。スマホで押すだけなので、答える負担がいちばん軽くなります
必須の指定本当に必要な質問だけ「必須」にします。必須が多いと、途中でやめられます
自由記述置くなら最後に、任意で。前半を選択式にしておけば、自由記述で止まっても前半の回答は残ります

設定で、先に見ておくところ

右上の歯車(設定)に、紙のアンケートで効いてくる項目があります。

回答を1回に制限紙から誘導する場合は、オフのままにしてください。これをオンにすると、回答するのにGoogleアカウントへのログインが必要になります。ログインを求められた時点で、かなりの方が離脱します
メールアドレスを収集同じくログインが必要になる設定があります。必要なら、通常の質問として任意で聞くほうが、紙では現実的です
進行状況バーを表示質問が5問を超えるならオンに。あと何問かが見えると、最後まで答えてもらいやすくなります
確認メッセージ送信後に出る文章です。お礼だけでなく、次にしてほしいこと(来店予約・電話番号など)を書ける場所です

質問の数について

紙を手に持って、立ったままスマホで答える場面を想像してください。選択式で5問前後、1分以内が現実的なところだと思います。質問を増やせば増やすほど、答えてもらえる割合は下がります。「今回はこれだけ分かればいい」を1つ決めて、そこから逆算して質問を選ぶと、短くまとまります。

手順2 フォームのURLを、QRコードにする

フォームが完成したら、回答用のURLを取り出します。

1

右上の「送信」を押す

メールで送る画面が出ますが、使うのは真ん中のリンクのタブです。

2

リンクのタブを開く

鎖のようなアイコンのタブです。ここに回答用のURLが表示されます。「URLを短縮」にチェックを入れると、forms.gle/ から始まる短いURLになります。紙に載せる場合は、短いほうを使ってください。QRが単純になって読み取りやすくなり、文字で併記するときも短く済みます。

3

URLをコピーして、QRに変換する

QRコードを作る方法はいくつもあります。1枚だけなら無料のオンラインツールで十分です。件数が多いとき、宛先ごとに違うQRが必要なときは、QRコードを一括で作る方法にまとめてあります。

4

作ったQRを、自分のスマホで読んでみる

画面上で読めることを、紙に載せる前に確認します。ここで間違いに気づけば、刷り直しになりません。

刷ったあとに、フォームを作り直さないでください

QRの中身は、ただの文字列です。印刷した時点で固定されます。あとからフォームを削除したり、別のフォームを作り直したりすると、刷った紙のQRは行き先を失います。質問の追加や文言の修正は、同じフォームを編集するぶんには問題ありません。URLが変わる操作だけ避けてください。

手順3 紙に載せる

ここがいちばん失敗しやすいところです。画面では読めていたQRが、刷ったら読めない、というのはよくあります。

大きさと余白

大きさ入れるURLの長さ、誤り訂正のレベル、読み取る距離で変わります。数値を決め打ちせず、試し刷りで決めてください。短縮URLなら、はがきに載せる程度のサイズで読めることが多いですが、保証はできません
余白QRの周囲には、必ず白い余白(クワイエットゾーン)が要ります。枠線や文字を近づけすぎると読めなくなります。ここを削って失敗する例が多いです
濃い色の背景に薄い色のQR、という組み合わせは避けてください。白地に黒が最も確実です。デザイン上どうしても色を変えるなら、必ず試し刷りで確認を
位置折り目・ミシン目・のりしろにかからない場所へ。三つ折りのDMは、折ったときにどこが表に出るかも考えます
試し刷り本番と同じ紙・同じ印刷方法で刷って、実際のスマホで読んでください。家庭用プリンタで読めても、本番の印刷で読めるとは限りません。光沢紙は照明が反射して読みにくくなることがあります

案内文の書き方

QRだけを置いても、読まれません。「何のためか」「何問か」「どのくらいで終わるか」の3つが書いてあると、答えてもらいやすくなります。そのまま使える形にすると、たとえばこうなります。

お客様の声を
集めたい
「サービス向上のため、5問(約1分)のアンケートにご協力ください。
スマホのカメラでQRコードを読み取ってください。」
特典をつける「アンケート(5問・約1分)にお答えいただいた方に、次回ご来店時に使える〇〇をお渡しします。」
※ 特典の条件は、はっきり書いてください
点検・保守の
案内と一緒に
「点検についてのご要望を、3問だけお聞かせください(約30秒)。
いただいたご意見は、次回の訪問時にいかします。」
回答期限を
入れる場合
「〇月〇日までにご回答ください」
※ 期限があると回答が早まりますが、期限を過ぎた紙は無反応になります。回答をいつまで受け付けるかも、先に決めておいてください

読めない方への備え

QRを読めない方は、必ず一定数いらっしゃいます。とくに年配のお客様が多い業種では無視できません。次のどちらかを添えておいてください。

短いURLを
文字でも載せる
「QRが読み取れない場合は、こちらへ forms.gle/xxxxx」。手で打てる短さかどうかが分かれ目です。長いURLを載せても打ってもらえません
電話番号を載せる「お電話でも承ります 000-000-0000」。デジタルが苦手な方には、これがいちばん確実です。アンケートというより会話になりますが、それはそれで価値があります

手順4 集計する

ここは手間がかかりません。紙のアンケートで一番つらい部分が、まるごと消えます。

回答タブフォームの「回答」タブを開くと、質問ごとの集計が自動でグラフになっています。選択式なら円グラフや棒グラフが勝手にできます
スプレッドシート「スプレッドシートにリンク」を押すと、回答が1行ずつ自動で溜まっていきます。あとから並べ替えも絞り込みも自由です
CSVで書き出すExcelで扱いたい場合は、回答タブからCSVをダウンロードできます
通知を受け取る回答タブの右上メニューから、新しい回答があったときにメールで知らせる設定ができます。件数が少ないうちは、これを入れておくと見落としません

紙で集めていたときの「回収して、読んで、Excelに打ち直す」という工程が、まるごと無くなります。QRでアンケートを取ることの、いちばん大きな利点はここだと思います。

つまずきやすいところ

回答が集まらないまず質問の数と、案内文を見直してください。「何問か」「何分か」が書いていないアンケートは、読む前に敬遠されます。次に、QRの位置。紙を開いてすぐ目に入る場所にあるかどうかで変わります
刷ったら読めないほとんどの場合、余白が足りないか、小さすぎるか、色のコントラストが弱いかのどれかです。試し刷りをしていれば防げます
ログインを
求められた
設定の「回答を1回に制限」か「メールアドレスを収集」がオンになっています。紙から誘導する場合は、両方ともオフが基本です
同じ人が
何度も答える
ログイン不要にすると、防ぐ手段は実質ありません。件数が少ないうちは、回答内容を見れば重複はだいたい分かります。厳密さが必要な調査には、そもそもこの方法は向きません
フォームを
作り直した
URLが変わるので、刷った紙のQRは行き先を失います。刷る前に、この点だけは確認してください

誰が答えたのかは、分かりません

ここまでの手順どおりに作ると、アンケートは問題なく機能します。ただし、1つだけできないことがあります。回答を見ても、それが誰の回答なのか分かりません。

理由は単純で、全員に同じQRを配っているからです。QRの中身は全員同じURLです。フォーム側には「誰かが答えた」という事実しか届きません。

氏名を書いてもらう、では解決しません

フォームに氏名の入力欄を作れば分かる、と思われるかもしれません。実際それで分かります。ただし入力の手間が増えますし、名前を書く前提だと本音を書きにくくなる面もあります。せっかく「押すだけ」にした負担が、そこで戻ってしまいます。

書いてもらわずに紐づける方法

やり方はあります。2つの仕組みを組み合わせます。

仕組み1

宛先ごとに、違うQRを配る

全員同じQRだから分からないのですから、1人ずつ違うQRにします。作り方はQRコードを一括で作る方法に、印刷会社に頼む場合の呼び名と費用はバリアブル印刷とはにまとめてあります。

仕組み2

Googleフォームの「事前入力リンク」を使う

Googleフォームには、特定の項目にあらかじめ値を入れた状態でフォームを開くURLを作る機能があります。フォームの右上メニューから「事前入力したURLを取得」を選び、入れたい項目に仮の値を入れて「リンクを取得」を押すと、その値がURLに含まれた状態のリンクができます。
この値の部分を、宛先ごとの番号に差し替えたリンクをQRにすれば、お客様は何も書かなくても、どの回答が誰のものか分かります

番号を入れる項目は、フォーム上では「整理番号」などの名前にして、説明に「そのままにしてください」と書いておくのが分かりやすいと思います。回答者からは見えますが、触る必要はありません。

私たちが作っているもの

上の仕組み1と2をつなぐ部分を引き受けるのが、私たちのダレヨミです。お預かりした印刷用のPDFに、宛先ごとに違うQRを差し込んでPDFのまま返します。行き先のURLに {no} と書いておくと、その部分が宛先ごとの管理番号に置き換わって転送されます。

設定する
行き先URL
https://docs.google.com/forms/d/e/○○○/viewform?usp=pp_url&entry.123456789={no}
(事前入力リンクの、値の部分を {no} に置き換えたもの)
お客様が
読んだとき
その方の管理番号が入った状態でフォームが開きます。お客様は質問に答えるだけです
手元に残るもの回答と管理番号。ダレヨミが出す封入用リストにも管理番号の列があるので、突き合わせれば誰の回答か分かります
費用QR1件につき5円(税別)。初期費用も月額もありません

管理番号は 10001 のような、ダレヨミが自動で振る数字です。お名前やメールアドレスが外部のサイトへ出ていくことはありません。

正直に書いておきます

この方法でも、読み取った人が宛名のご本人だとは限りません。ご家族が先に読むこともありますし、紙が誰かに渡ることもあります。確実に言えるのは「どの紙から来た回答か」までです。
また、番号であっても、それが転送先のサイトへ送られることに変わりはありません。外部のフォーム作成サービスを使う場合は、自社のプライバシーポリシーの記載と食い違っていないかを、事前にご確認ください。

業種ごとの使い方は、こちらにまとめています。不動産工務店・リフォーム自動車販売・整備

QRコードでのアンケートについてよくある質問

Googleフォームは無料で使えますか。
Googleアカウントがあれば無料で使えます。回答数の上限もありません。ただし無料のアカウントは、業務で使う場合の管理機能や、組織としての契約にもとづく取り決めがありません。顧客の個人情報を集めるアンケートであれば、自社の運用ルールに合っているかを確認してから使ってください。
質問は何問くらいがよいですか。
紙から読み取って、立ったままスマホで答える場面を想像してください。選択式で5問前後、所要1分以内が現実的なところです。質問が多いほど答えてもらえる割合は下がります。どうしても聞きたいことが多い場合は、最初の数問を選択式にして、自由記述は最後に任意で置くと、途中で止められても前半は残ります。
QRコードはどのくらいの大きさにすればよいですか。
入れるURLの長さ、誤り訂正のレベル、読み取る距離で変わるので、一概には言えません。確実なのは、本番と同じ紙・同じ印刷方法で試し刷りして、実際のスマホで読んでみることです。周囲の余白(クワイエットゾーン)も必ず取ってください。枠線や文字を近づけすぎると読めなくなります。
QRの横に、どんな案内文を書けばよいですか。
「何のためか」「何問か」「どのくらいで終わるか」の3つを書くと、答えてもらいやすくなります。たとえば「サービス向上のため、5問(約1分)のアンケートにご協力ください」。お礼や特典がある場合はそれも明記します。あわせて、QRが読めない方のために、短いURLを文字でも併記しておくと安心です。案内文の例をいくつか載せています。
誰が答えたのかを知ることはできますか。
全員に同じQRを配った場合は分かりません。QRの中身が全員同じだからです。氏名の入力欄を設ければ分かりますが、書いてもらう手間が増えます。宛先ごとに違うQRを配り、その番号をフォームにあらかじめ入れておく方法なら、お客様に何も書いてもらわずに紐づけられます。「誰が答えたのかは、分かりません」の章で手順を説明しています。
アンケートで個人情報を集めるときに、気をつけることはありますか。
何のために使うのか(利用目的)をフォームの最初に書き、自社のプライバシーポリシーへのリンクを置いてください。また、氏名や連絡先のような直接個人が分かる情報は、本当に必要な場合だけ聞くのが基本です。外部のフォーム作成サービスを使う場合、入力された内容はその事業者に渡ります。自社のプライバシーポリシーの記載と食い違っていないか、事前に確認しておくことをおすすめします。

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